何をしているのか、よくわからないといわれたりする私の研究について、広く皆さんに知って頂くために、研究している内容をリアルタイムに提供することを目的としてここを開設しました。でも、最近は単なる近況報告みたいに... 相変わらずコピーライトの史的展開の方の直接販売受け付けてますので、よろしく(^^)/。← 私の手持ちは残り一冊となりました。(2002/12/11)売りきるまでにずいぶん時間がかかるものですねぇ。昔(1600年頃)から「学術書は足が遅い」といわれていましたがほんとですな。 講義要項、講義資料、履修登録等など、講義に関することについては、下の小さなバナーをクリックしてください。
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今日はまだ霜月。でも、もうすぐ師走だから師走ってことにしてしまおう。寒いですねえ。 さて、今回は文献の紹介。まず、矢野 直明さんの『インターネット術語集 II』。以前に出版されている『インターネット術語集』の第二弾です。インターネットを使っていると目にするちょっとした言葉やトピックについてサッと知りたいときや、いまネットワークでどんなことが起こっているのかを概観するのに便利。新書だから2時間くらいで読み終えられるので手軽。学者の書く文章がディテールにこだわりすぎるきらいがあるのに対して、もともとジャーナリストである矢野さんの文章は大づかみながらもわかりやすい。私の書いた「グリゴリの捕縛」を紹介してくださってるところに感謝感謝。これですこしはこのHPの認知度も上がるでしょう。 通勤、通学の時間に少年ジャンプとかマガジンとかを読むんだったら、こっちを読んだほうがいいんじゃないだろうか。就職活動前の大学生にも強くお勧め。 いまどき、このくらいの話題についていけないようじゃ、困ると思うんだけど。 とはいえ、私のほうは大学生がやってる「遊び」なるものがサッパリわからないんでお互い様か。大学生のみなさん。日ごろ何して遊んでるんですか? 「オール」とか言って、一晩中遊んでるらしいんですけど、単に踊ったり喋ったりしているだけじゃないんでしょ? 謎だ。 私は基本的にオタクなので、大学時代は、作曲したり、プログラミングしたり(大学生のころは「Vzエディタ」のマクロにハマってました(^^;)、なんかいろいろと工作したり、自転車(ロードレーサー)に乗って峠に行ったりしてました。自分じゃ充実した生活してたように思ってましたが、確かに他人との交流は薄い「遊び」ばかりでしたね。
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前々回のトップページでもヤミクモな知的財産権の強化に対する警鐘をならす書籍を紹介しましたが、今回、さらに強力な援軍が日本語化。『コモンズ』。ご存知 ローレンス・レッシグ先生の The Future of Ideas を ご存知 山形 浩生さんが訳してくださったのです!! ありがたい、ありがたい。 さあ、前作の『CODE 日本語版』を読み終えるのにすら20日もかかった私が、こんどは何日で読み終えることができるだろうか? 「知的財産権のヤミクモな強化→情報のコントロール→人間の精神のコントロール」と展開していく危険性については、私は大学院時代からずーっと回りの人間に語ってきた。知的財産権制度を、もともとそうだったように情報流通産業保護制度として組みなおしたほうが、情報化時代に適合的であることを語ってきた。著作権制度に影響力のある人たちにも語ってきた。講義でも語ってきた。でも、なーんの影響力もなく著作権はドンドコ強化される一方だった。 特にSONY!! 正式にはSONYミュージックというべきか。「著作権法を越えて --- 排他的独占権に依存しないビジネスモデル」というテーマで講演させてもらったこともあったので、まさか、まさか CCCD (Copy Control CD)などというオーディオ・マニアの積年の努力を愚弄するような商品を出すようなことはしないだろうと信じていたのに... !! おまけに、SONYはCDの規格を定めた当事者であるのに、あのドキュンなAvexやToshiba EMIと肩を並べてCCCDを出すとは... もう、私は中古CDを買って余生を送りますからね...(涙)
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というように、もうそろそろ諦めていたところに『コモンズ』。私の言うことについてはマユツバな人でも、レッシグ先生の言うことなら聞いてくれるでしょう。 ところが一つ残念なことが。『コモンズ』の「訳者あとがき」において、山形さんが(私の目から見れば)書かなくていいことを書いたばっかりに、始まらなくてもよいケンカが始まってしまった。また、一方の当事者の 池田 信夫さんも山形さん同様に(私の目から見れば)書かなくていいことを書かずにいられない性質(たち)みたい。どちらにも面識のある私からすれば、いずれもとても優秀な人で、その才気ばしったところがあるゆえに、他人にコメントしなければいられないんだろうなぁ、と思うわけです。 この二大巨頭がケンカしているもんだから、その周辺の人たちもなんとなく「どちらか陣営」に組み込まれてしまうような感じになって、せっかく優秀な人たちがいるのに、能力が無駄に浪費されているような気がする。ここで幕末の話とか持ち出すと「歴史大好き中年オヤジ」みたいだが、ま、事実そうだからいいや。 日本どころか世界のネットワークの基本構造を決する「決戦」がもう始まっていて、数年内に山場を迎えるのはみんな分かっているのに、かつての薩摩と長州のいがみ合いみたいなことが起こっているような気がする。もっと、こう、「ネットワーク時代の大義」 を打ち出して、諸勢力をまとめるような坂本竜馬タイプはいないもんですかねぇ。自称「平成の坂本竜馬」という人は政界に山ほどいるんでしょうけど。 「じゃ、おまえはどうするんだよ」と言われますと、「幕府に楯突かない吉田松陰」で行こうかと... 細々とはじめた活動も、最近はちょっと停滞気味。 (2002/12/11追加) 私のゼミにいた横田君のサイト。彼はもっと評価されていい人なのでage。あと、数年前から存在する掲示板へのアクセスをちょっと楽にしてみるテスト。 |
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ここに掲載されている文書の内容は「無保証」 です。従って、ここに掲載されている文書は「見本」であると御理解ください。また、御意見・御批判は歓迎しますが、それらは必ず「完全版」について行って下さい。完全版はポストスクリプトファイル 、DVIファイル、またはPDFファイルで提供します。ポストスクリプトやDVIファイルが必要な方は私にお手紙ください。個別にファイルをさし上げます。 エキスパンドブックやPDF等の電子テキスト一般の読み方についての解説については、 こちらをご覧ください。 latex2htmlがうまく使えなかったので、自前のコンバータを作って LaTeXの原稿からHTMLファイルを作成しています。このため、LaTeXで使用される記述法を完全にHTMLに置き代えられていないので、時々、意味不明の記号が残っていたりします。
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履歴書
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小論集
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ネット・ベンチャーにおける法的コスト, 一橋論叢, 128巻4号, 2002年10月
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情報時代における言論・表現の自由, 青空文庫, 2002年10月13日
毎年思うのですが、毎年、毎年同じことを話すのって苦痛ですよね。学生さんたちは初めて聴く話でしょうけど、こっちは基本的に同じ話を繰り返しているのです。で、恐ろしいことに以前やっていたことをだんだん忘れていくんですよ。私の記憶力って「トコロテン」みたいなもんなんですな。で、講義の基本的な部分は、こうして文章にしていって講義の時に「読め!」とか言って済ませてしまって、先の議論に進みたいと思ってたりします。 | |
著作権関連 8項目, 北川 高嗣 他編, 情報学事典, 弘文堂, 2002年6月
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文化不況, 某総合研究所にて2001年10月頃発表, 2002年3月26日公開
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サイバー空間の世界観, 朝日新聞夕刊 「ねっとアゴラ」, 2002年3月22日
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判決文翻訳 Sony Computer Entertainment America. Inc. v. Connectix Corp., 2000 U.S.App. LEXIS 1744., 2002年2月
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「包括メディア産業法」への私案, in 21世紀型情報化社会への展望, 国際大学Glocom, 2002年3月
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私家版・プロバイダ責任法についての解説と考察, オンライン・コミュニティへのお年玉, 2002年1月
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山根 信二、辰己 丈夫、白田 秀彰 保険におけるセキュリティ格付け機関についての検討, 2001年10月 コンピュータ セキュリティ シンポジウム にて報告 (報告者 山根 信二)
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グリゴリの捕縛 あるいは 情報時代の憲法について, 青空文庫, 2001年9月 Expand book版 2001年11月
富田さんにお願いして、こんなに立派なにしていただきました。 [注意!] この Expandbook ファイルは、Macintosh 用 BookBrowser 1.6.9.88 で、システムフォントが表示されなくなるという問題を発生させる可能性があることが報告されています。Machintosh でご覧の方は、BookBrowser 1.7以降でご覧ください。Windows 用の BookBrowserでは問題は生じません。 井上さんとの間の「グリゴリの捕縛」に関する公開往復書簡もご覧ください。 | |
辰己 丈夫、山根 信二、白田 秀彰 ネットビジネス業者の「プライバシー保護対策」評価の提案, 2001年3月 情報処理学会 第62回全国大会にて報告 (報告者 山根 信二)
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告知
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告知
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レイアウト・フォーマット --- 知恵蔵事件, in 別冊ジュリスト 著作権判例百選, 有斐閣, 2001年4月
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The Origin of Two American Copyright Theories: A Case of the Reception of English Law, The Journal of Arts Management, Law and Society, Vol. 30, No. 3, (Fall 2000, Heldref Publications)
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デジタル/ネットワーク時代・著作権の臨界 (改題), 2000年11月30日 国際大学グローコム デジタル著作権研究会 第一回オープン・フォーラムにて報告
これまた、詳細な文献リストや脚注をつける作業ができないので、公開できません。大学をしばらく休んで自分の書いたものの整理をしたいです。 | |
情報法の背景, 2000年5月12日 一橋大学 法文化構造論にて報告
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著作権の情報流通技術決定論 仮説, 2000年3月18日 国際日本文化研究センターにて報告
[愚痴] どうも、この論文はお蔵入りになりそうです。一つ一つ、文献の該当個所を挙げるような地道な作業に費やす時間が取れないため、内容的には問題なくても公開できないのか悩みです。 ↑と書きましたが、せっかくやった仕事ですし、学生さんの何らかの参考になるかと思いまして、「脚注ほとんどなし」状態で公開することにしました。もちろん、まともな論文ではありませんから、学術論文への引用はお避け下さい。 むしろ大学院あたりの学生さんが、この論文の内容を引き継いで検証してくれることを希望します。(2002年3月14日)
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倫理問題, in bit別冊「情報セキュリティ」, 共立出版, 2000年1月
この「倫理問題」の原稿は、下の「コンピュータ・ネットワークにおける自由と倫理」で用いた論文に加筆したものです。重要な部分について加筆したので、ご批判は書籍に掲載されたものに対して行ってください。明大情報科学センター紀要には、私の口述内容が掲載されておりまして、論文は掲載されませんでした。 | |
もう一つのプライバシーの話 --- 中学生、高校生のためのプライバシー問題へのヒント ---, 青空文庫, 1999年9月 | |
求人・求職活動における個人情報保護に関する報告, in インターネット求人・求職情報の現状とその課題, 社団法人 全国求人情報誌協会, 1999年3月
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誰をどのように護るのか --- CDAの目的と効果について, 1999年1月30日, 情報処理学会 電子化知的財産社会基盤研究会にて報告. 情処研報, Vol.99, No.11.
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コンピュータ・ネットワークにおける自由と倫理, 1998年11月21日, 明治大学情報科学センター情報教育研究会にて報告. | |
判例解説 Cubby, Inc. v. CompuServe Inc., 776 F.Supp. 135 (1991), 「アメリカ法」 1998-1, 1998年7月31日
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もう一つの著作権の話 --- 中学生、高校生のための著作権の基礎理論 ---, 青空文庫,1998年7月
ボイジャーの野口さんのおかげで、こんなに立派なになりました。 | |
コピーライトの史的展開 [知的財産研究叢書2],信山社,1998年7月
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アメリカ著作権理論の起源 -- アメリカにおけるイギリス法継受の一事例 --, 報告用 手許資料, 比較法研究 No. 60 (1999) 128. 1998年6月6日 比較法学会第61回総会 英米法部会.
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求人・求職活動における個人情報保護に関する報告, in インターネット求人・求職情報の現状とその課題 (中間報告書), 社団法人 全国求人情報誌協会, 1998年3月
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著作権の原理と現代著作権理論, 1998年1月31日 比較法史学会関東部会、2月2日 国際大学Glocom にて報告
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英米法系コピーライトに関する歴史的研究, 1997年5月
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要旨 |
情報テクノロジーの進展と法的課題 in 堀部政男・編著, 情報公開・プライバシーの比較法, 日本評論社, 1996年12月
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アメリカにおけるインターネットへの司法権力の介入: IAJ News, Internet Association of Japan, Vol.3 No.1, 1996年4月
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比喩・概念・法 ---仮想空間を切り分けるもの(1)---: Smart Community, Smart Community 研究会, 1995年11月
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アスペン・サミット オンライン ---ネットワーク時代の政府と共同体の役割---: Smart Community, Smart Community 研究会, 1995年10月
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ハッカー倫理と情報公開・プライバシー:「高度情報化の法体系と社会制度」 科学研究費補助金・重点領域研究報告書, 1995年3月
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ネットワーク上の名誉毀損と管理者の責任: レポート, 1994年4月
[注意!!]このレポートで言及している「ニフティサーブ名誉毀損事件」に関する最初の判決が出たために、にわかにこのレポートへの関心が復活しているようですが、次の点にご注意。 | |
コピーライトの史的展開
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法令用語と判例における「情報」: 「情報の瑕疵がもたらす民事上の責任に関する調査研究」 財団法人 比較法研究センター, 1993年6月
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私のゼミにいた横田君のサイト。P2P技術をとりまくさまざまな事象を追跡しています。彼は文章力もあり、とても粘り強く一心に仕事をするたいへん立派な人。もっと評価されてよい人の一人。
著作権法に基づく保護期間が満了した作家の作品を、ボランティアの人々が思い思いに入力して電子的なテキストを作り、ネットワークで公開するという活動が始まっています。青空文庫です。優れた文化遺産をネットワーク上に展開するこの活動は、新時代の文芸復興を促すものと期待しています。
とっても悪筆で、枠の中に小さな字で何事か書きこむことがたまらなく苦痛なLaTeX使いの貴方に朗報!!フリーのプログラマ 山口志義夫さんが 履歴書そのまんまを印字してくれるスタイル を作って下さった。就職活動で大量の履歴書を作成しなきゃならない貴方に必携!! ただし、"gzip"と"tar"がなんだかわからない人には使えない。 大変立派なオンライン法令集を作ってらっしゃる福山平成大学の 吉崎暢洋さん。貴方のブックマークにもぜひとも登録して下さい。 ハッカーについて誠実に取り組んでいる岩手県立大学の 山根信二さん。彼の「ハッカーに関するリンク集」には、上記の私の論文でも使った文献がリンクされていてとっても便利。
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タイトルページを短くするために、「付録」を別ページに移動しました。参考資料や、私の雑文、秀丸のマクロなどがあります。
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白田 秀彰 (Shirata Hideaki) 法政大学 社会学部 助教授 (Assistant Professor of Hosei Univ. Faculty of Social Sciences) 法政大学 多摩キャンパス 社会学部棟 917号室 (内線 2450) e-mail: shirata1992@mercury.ne.jp |