実際は博士論文の審査がようやく来年始めに決まったり、来年夏の学会報告が決まったりとしているのですが、どうも博士論文がチキンと処理できないと私の気持ちとして先に進めないのですねぇ。しかし、こんなに審査が遅れるなら、別に無理して5月に提出する必要はなかったなぁ。と、まあ、思っております。
サイバーがらみの研究についても、最近気が入りません。この辺の問題はもう、偉い人に任せてしまって、もう少し大きな視点からの研究(すなわち学者的研究、言い方を変えれば実用性限りなく「0」)をしたいと思っています。もうちょっと具体的に言えば、「法は情報をどのように扱ってきたのか、そしてどのように扱っていくのか」というようなテーマです。今の議論は既存の法や権利の枠組みを所与の前提としていますが、「果たしてそうだろうか?法や権利として把握されてきたものを別の枠で切り分けることもできるのではないだろうか?」という疑問です。 |
こういう問題意識とはまったく無関係にイギリスやロンドンの歴史に関する本を読みつづけています。私の修士論文で扱った時代カバーするものです。イギリスは、あきれるほどつかみ所のない国ですね。地方がバラバラ、宗教がバラバラ、戦争においては無定見、主義主張がころころ変わる。「ずる賢いイングランド」「素朴すぎるスコットランド」「かわいそすぎるアイルランド」「影が薄いウェールズ」というのが率直な印象。とはいえ、私はイングランドが巨大な帝国を運営できたのも、多様すぎる価値を内包した「内部の巨大な混沌」が理由なのではないかと思うのです。詳しい人、いろいろと教えてください。
あと、いつの時代でも何処でも、民衆ってのは、上の都合でひどい目にあってますね。これから日本国が破綻しそうですけど、まあ、アイルランドのかわいそな人たちのことを考えると大したことないような気がしてきます(歴史教育の積極的効用)。 |
履歴書
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英米法系コピーライトの歴史的研究,
1997年1月
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情報テクノロジーの進展と法的課題
in 堀部政男・編著, 情報公開・プライバシーの比較法,
日本評論社, 1996年12月
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アメリカにおけるインターネットへの司法権力の介入:
IAJ News, Internet Association of
Japan, Vol.3 No.1, 1996年4月
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比喩・概念・法
---仮想空間を切り分けるもの(1)---: Smart Community, Smart Community 研究会,
1995年11月
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アスペン・サミット オンライン
---ネットワーク時代の政府と共同体の役割---: Smart Community, Smart Community
研究会, 1995年10月
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ハッカー倫理と情報公開・プライバシー:「高度情報化の法体系と社会制度」
科学研究費補助金・重点領域研究報告書, 1995年3月
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ネットワーク上の名誉毀損と管理者の責任:
レポート, 1994年4月
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コピーライトの史的展開
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法令用語と判例における「情報」:
「情報の瑕疵がもたらす民事上の責任に関する調査研究」 財団法人 比較法研究センター, 1993年6月
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とっても悪筆で、枠の中に小さな字で何事か書きこむことがたまらなく苦痛なLaTeX使いの貴方に朗報!!フリーのプログラマ 山口志義夫さんが 履歴書そのまんまを印字してくれるスタイル を作って下さった。就職活動で大量の履歴書を作成しなきゃならない貴方に必携!! ただし、"gzip"と"tar"がなんだかわからない人には使えない。 |
大変立派なオンライン法令集を作ってらっしゃる福山平成大学の 吉崎暢洋さん。貴方のブックマークにもぜひとも登録して下さい。 |
ハッカーについて誠実に取り組んでいる東北大学の 山根信二さん。彼の 「ハッカーに関するリンク集」には、上記の私の論文でも使った文献がリンクされていてとっても便利。 |
タイトルページを短くするために、「付録」を別ページに移動しました。参考資料や、私の雑文、秀丸のマクロなどがあります。 |
白田 秀彰 (Shirata Hideaki) 日本学術振興会 特別研究員 (Research Fellow of the Japan Society for the Promotion of Science) 一橋大学 第二研究棟403号(内線8634) mailto:hideaki@higashi.hit-u.ac.jp |