何をしているのか、よくわからないといわれたりする私の研究について、広く皆さんに知って頂くために、研究している内容をリアルタイムに提供することを目的としてここを開設しました。 秋も深まり、夏の間バテまくっていた私もようやく研究にリズムが出てまいりました。で、たてつづけに偉い人が書いた「インターネット」本をよみました。法律とか文化に関連して書いてあるやつです。 論者によって「理解の程度」の差が感じられます。細部の知識では正しいのだけど論述全体がまったく勘違いなものも見られ、「ああ、この人は95年以降のブームのときに慌ててインターネットを始めた (正確にはWebブラウザを使い始めたということ)のねぇ」ということが如実にわかります。 それらの本には難しいことがいろいろと書いてありますが、要するに「私は、世間の常識あるいは良識を体現しているのだから、この私が理解できなかったりコントロールできない世界は問題である。だから私にも適応できるように、インターネットの中にも現実世界の規範を持ち込まないといけない」ということに集約できます。これからの時代に必要なのは、制御できない環境(これはインターネットだけの話ではないよね)の中でどのように適応していくのか、その心構えと知識だと思うのです。環境適応能力のないものはやっぱり滅びます。 そうした偉い人たちにお勧めしたい本があります。「インターネットの戒律」Thomas Mandel / Gerard Van der Leun, 西尾 操子訳, アスキー出版局 です。まあ、この文書自体がアメリカ西海岸のWELL文化の自己賛美という気もしないでもないが(クリフの「インターネットは空っぽの洞窟」を推薦図書にするのは納得できないな)、少なくとも偉い人が勘違いを正すために読む必要がある本といえるでしょう。ただし訳はかなり怪しいです。こなれていない直訳を元の英単語を思い浮かべながら読む必要があります。 あと、「かようかい」 No. 20 "創刊20号記念号"がでました。この号の目玉は同人全員執筆ということだったみたいです。ながながと連載している(といっても3回だけど)私の「題名未定」の小説は、すっかり秋が深まったので来年の春くらいまで中断し、「Baroque」 という小説を掲載することにしました。かなりグロい近未来小説なので、公表はちょっと躊躇。オンライン掲載は全部の発表が終わってからにします。
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ですし、「転載も禁止します」(リンクならOK。ただしリンクされた方は、必ずその旨メールを下さい。アドレス変更がありえます)。従って、ここに掲載されている文書は「見本」であると御理解ください。また、御意見・御批判は歓迎しますが、それらは必ず「完全版」について行って下さい。完全版はポストスクリプトファイル
あるいは、DVIファイルで提供しますから、必要な方は私にお手紙ください。個別にファイルをさし上げます。
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履歴書
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英米法系コピーライトの歴史的研究,
1997年1月
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情報テクノロジーの進展と法的課題
in 堀部政男・編著, 情報公開・プライバシーの比較法,
日本評論社, 1996年12月
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アメリカにおけるインターネットへの司法権力の介入:
IAJ News, Internet Association of
Japan, Vol.3 No.1, 1996年4月
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比喩・概念・法
---仮想空間を切り分けるもの(1)---: Smart Community, Smart Community 研究会,
1995年11月
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アスペン・サミット オンライン
---ネットワーク時代の政府と共同体の役割---: Smart Community, Smart Community
研究会, 1995年10月
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ハッカー倫理と情報公開・プライバシー:「高度情報化の法体系と社会制度」
科学研究費補助金・重点領域研究報告書, 1995年3月
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ネットワーク上の名誉毀損と管理者の責任:
レポート, 1994年4月
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コピーライトの史的展開
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法令用語と判例における「情報」:
「情報の瑕疵がもたらす民事上の責任に関する調査研究」 財団法人 比較法研究センター, 1993年6月
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とっても悪筆で、枠の中に小さな字で何事か書きこむことがたまらなく苦痛なLaTeX使いの貴方に朗報!!フリーのプログラマ 山口志義夫さんが 履歴書そのまんまを印字してくれるスタイル を作って下さった。就職活動で大量の履歴書を作成しなきゃならない貴方に必携!! ただし、"gzip"と"tar"がなんだかわからない人には使えない。 |
大変立派なオンライン法令集を作ってらっしゃる福山平成大学の 吉崎暢洋さん。貴方のブックマークにもぜひとも登録して下さい。 |
ハッカーについて誠実に取り組んでいる東北大学の 山根信二さん。彼の 「ハッカーに関するリンク集」には、上記の私の論文でも使った文献がリンクされていてとっても便利。 |
このホームページのグラフィックスは、一橋大学修士卒のMichael Pilarski君から提供して頂きました。ありがとう!! |
タイトルページを短くするために、「付録」を別ページに移動しました。参考資料や、私の雑文、秀丸のマクロなどがあります。 |
白田 秀彰 (Shirata Hideaki) 日本学術振興会 特別研究員 (Research Fellow of the Japan Society for the Promotion of Science) 一橋大学 第二研究棟403号(内線8634) mailto:hideaki@higashi.hit-u.ac.jp |